「アラビアンナイト」あらすじ その3

「アラビアンナイト」あらすじ その3

「アラビアンナイト」あらすじ その3

2023/09/29

【ご注意】このブログはVIDEO-GOISのスタッフに向けて、クラシック音楽に親しんでもらい、作品のスキルアップを目指してもらうことを目的として開始されました。そのストックを公開しているもので、表現や内容、考え方について専門的なものではございませんのであらかじめご了承ください。



王と一夜を共にしたあと、シェエラザードは「王様、わたくしには妹が一人います。今晩夜の明けないうちに妹に別れを告げたいのです」と王様にお願いをします。

王様は渋々認めると、妹が入ってきて妹は「おねえさん、いつもみたいに楽しい物語を聞かせて」とシェエラザードへねだります。

「ねえお姉様、これまでに聞いたことがないようなお話を聞かせてくださらない?」と。


実はこれは姉妹が事前に打ち合わせしていた芝居だったのです。要するに打ち合わせ通りってやつね。


シェエラザードは語り出します。そして王も横でその話を聞いていました。

話が盛り上がってきたところで「今日はここまでね。続きはまた明日」という風に区切ります。この辺は連ドラでも非常に重要な事で、どこで切るか、それによって視聴率が変わってくるんだよね。


横で聞いていないようなフリをしていた王様は実は耳がダンボになっていて、続きはどうなるのか?早く続きが聞きたい。と思っていたことでしょう。

というわけで、王様はシェエラザードの処刑を1日、また1日と延期して行きます。


彼女が命懸けで話していた面白い話が「アラジン」や「アリババ」なんですよ。


そして月日は流れ大体3年ぐらい。シェエラザードは王様との間に3人の子供をもうけました。ある日シェエラザードは子供達を呼び寄せ王様に言いました。

「王様、この千一夜というもの、たくさんのお話をさせていただきました。どうか斬首の運命を許していただけませんでしょうか、私がいなくなっては、この子供達は母親の手で育てられなくなります。」


それを聞いた王様は、涙を流しながら「わたしはこの子らが生まれる前から、そなたを許していたのだよ。そなたに危害を与える事は断じて無い」って。

おいおい!許すも何もそもそもシェエラザードはは何も悪く無いよね・・・。


王様の心はシェエラザードによって呪縛から溶けていたんですよね。そして王様一家はそのあとも幸せに暮らしたとさ。めでたしめでたし。。。


とまあ、こんなお話なんだけど、最後にリムスキー=コルサコフの「シェエラザード」の話を少しすると。

このアラビアンナイトの全部がこの曲で表現されているわけではなくて、シェエラザードが話したお話が散りばめられているという感じです。


全部で4曲で構成されていますが、第1楽章の冒頭部分の、重々しい部分はシャリアール王、その後に出てくるバイオリンのソロ部分はシェエラザードをイメージしています。楽章が変わった冒頭でバイオリンのソロでシェエラザードのテーマが出てくるのは、昔々あるところに・・のような意味で出てくるらしいです。


あらすじを知ってこの曲を聴いてみると、面白いと思いますので聴いてみてくださいね。


第1楽章《海とシンドバッドの船》

第2楽章《カランダール王子の物語》

第3楽章《若い王子と王女》

第4楽章《バグダッドの祭り。海。船は青銅の騎士のある岩で難破。終曲》


交響組曲「シェエラザード(シェヘラザード)」作品35

https://www.youtube.com/watch?v=SQNymNaTr-Y&t=735s


指揮:ワレリー・ゲルギエフ

演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団


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