バレエ「くるみ割り人形」の初演は不発
バレエ「くるみ割り人形」の初演は不発
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この曲は1892年に初演されているのですが、その2年前の1890年にバレエ『眠れる森の美女』が上演され、これが大好評で、気を良くした劇場支配人が優位的立場を利用してチャイコフスキーにもう一曲バレエを書いてくれと依頼したのが始まり。
チャイコフスキーは全然乗り気ではなく、しかも原作も気に入っていなかったため、作曲は難航したらしいんだよ。
納期の延長もあって、1892年12月にマリインスキー劇場で初演されたんだ。
観客からの評判はまあまあだったらしいが、新聞からは不評だったらしい。
その理由が、子供の踊りがメインで「華のある女性の群舞が無い」とか、「パ・ド・ドゥが少ない」とか、特に主演バレリーナが演じる金平糖の精が第2幕になるまで登場せず、見せ場が少なかったことが特に批判されたらしい。まあ、この辺は演出家の問題なので、チャイコフスキーに問題があるわけではないと思うが・・・。
その後、この辺りは何度か改定され、クララ(マーシャ)を途中から大人のダンサーが演じる事で、少女が夢の中で大人の女性への憧れというテーマが作品にもたらされ、「くるみ割り人形」の標準的な演出の一つとして定着してきているようだよ。
ちなみにどのバレエでも「パ・ド・ドゥ」が最大の見せ場と言われているようで、この「パ・ド・ドゥ」ってなんじゃ?と言う事で調べてみたのね。
そしたら、バレエ作品において男女2人の踊り手によって展開される踊りの事を言うらしいんだよ。そういえばあるよね。必ず。
ちなみに同性の場合はデュエットと言うらしいし、さらにグラン パ・ド・ドゥというのもあるらしく、
これは男女2人の主役が名人芸を披露するやつらしいんだ。よく、飛んだり、どんだけ回る?っていうぐらい回ったりするじゃん。
あれだね。
ちなみにくるみ割り人形では、2幕の後半に4曲ほど出てきます。
今回の公演ではもちろん男性はトレウバエフさん、女性は新国立劇場バレエ団小野絢子さんのお二人。なかなか見応えありますよ。