クララとマーシャ
クララとマーシャ
【ご注意】このブログはVIDEO-GOISのスタッフに向けて、クラシック音楽に親しんでもらい、作品のスキルアップを目指してもらうことを目的として開始されました。そのストックを公開しているもので、表現や内容、考え方について専門的なものではございませんのであらかじめご了承ください。
さて、くるみ割り人形の主人公はクララという少女というのが一般的ですが、今回のバレエ公演での配役表を見るとクララではなくマーシャとなっています。実はくるみ割り人形、見る公演によってクララだったり、マーシャだったり、マリーだったり変わってくるのです。というわけで調べてみました。
バレエくるみ割り人形の原作は、ホフマンの「くるみ割り人形とネズミの王様」なのですが、この原作では主人公は「マリー」となっています。実はこのお話、ホフマンが友人の子供のために即席で作ったもので、この友人には3人の子供がいて、それぞれの名前はクララ、フリッツ、マリーだったのです。この3番目の娘の誕生祝いに贈られた物語で、主人公はマーリとし、フリッツは人形を壊す乱暴な兄の名前に、クララはマリーが大切にしていた人形の名前にしたんです。
さて、どのように変化したかというと、もともとホフマンの次にバレエの振り付け時に何か変化を加えたのかもしれないので調べてみたのですが、バレエの振付師が参考にしたと言われている原作のフランス語版でも「マリー」と表記されています。でも原作をバレエやオペラにする際、いろいろな部分を大幅に簡略化されることはよくある話で、このくるみ割り人形も大幅にカットされ、それによって設定も大きく変更されました。
そんな理由から、人形であったクララと、主人公の少女マリーを同一化したほうが話がわかりやすいとして、いろいろな名前があるのではないか?と勝手に推測しています。知らんけど。
ちなみに、クララというか、マリーというか、マーシャが主人公の少女と表現しましたが、これも演出によって様々で、よくわかんないんですよね〜。
ちなみに新国立劇場バレエ団のくるみ割り人形では、クララと表示していますが、東京バレエ団はマーシャと表示します。
では、もともとこのトレウバエフバレエスクールは東京新国立劇場バレエ団との関係も深いと以前書きましたから、クララと表示しそうなものですが、ロシアのバレエ団ではこの少女をマーシャとして扱う事が多く、トレウバエフさんがロシア出身で、今回の演出を担当している関係もあって、マーシャにこだわったのではないかというのが私の推測です。知らんけど。
チャイコフスキー:バレエ「くるみ割り人形」
https://www.youtube.com/watch?v=kXRMT_2F-WE