青年期のメンデルスゾーン
青年期のメンデルスゾーン
【ご注意】このブログはVIDEO-GOISのスタッフに向けて、クラシック音楽に親しんでもらい、作品のスキルアップを目指してもらうことを目的として開始されました。そのストックを公開しているもので、表現や内容、考え方について専門的なものではございませんのであらかじめご了承ください。
神童と言われたメンデルスゾーン。その才能は幼少期から注目され、バッハやモーツアルトの曲を研究し、作曲家としての力をつけていきます。
しかし、彼はいきなり作曲家としての人生を歩むわけではなく、ベルリン大学へ進学し哲学を含め幅広い知識を得ることになるのです。勉強家だね。
この時期の勉強が、メンデルスゾーンの音楽家としての大きな影響になっていくのです。
メンデルスゾーンが20歳のときに最初の偉業を成し遂げます。それは、メンデルスゾーンの家に出入りしていた人から、バッハの「マタイ受難曲」を受け取り、これをいつか自分の手で演奏したいと考えてたメンデルスゾーンがこの時期に演奏し、大成功を収めます。この偉業は、バッハ没後初めて演奏となることです。
実はバッハの宗教曲はそれまで演奏されることがなく、メンデルスゾーンがバッハの「マタイ受難曲」を復活させたことは、後世の音楽史的に重要な意味を持っているのです。
また、この頃の彼は様々な所へ旅行に行きます。
彼はロンドンに演奏旅行へでかけ、その足でスコットランドへ行きます。この時、のちの交響曲第3番「スコットランド」の構想にかかるのです。
実は、メンデルスゾーンが旅した場所のタイトルがついた曲をいくつも作っています。
「フィンガルの洞窟」「交響曲イタリア」「交響曲スコットランド」など有名な曲をいくつも作曲しています。
その後メンデルスゾーンは指揮者としての名声をも手に入れます。その代表的な出来事が、ドイツ、ライプツィヒにある現在でも世界有数のオーケストラと言われている「ゲヴァントハウス管弦楽団」の指揮者に就任します。そしてこのオーケストラの演奏水準を引き上げ、団員の待遇改善や社会的地位の向上に尽力します。
音楽だけではなく、英才教育により様々なことを学んできたメンデルスゾーンだからこそできたことだと思います。
また、このときのメンデルスゾーンは、18世紀の音楽を再び蘇らそうと、ベートーヴェンの第九交響曲や、バッハの管弦楽組曲など、様々な曲を演奏し、当時新鋭音楽や、即興演奏に夢中になっていた聴衆を古典音楽への魅力に気づかせる事に成功します。今でもベートーヴェンや、モーツァルト、バッハ、ブラームスなどの音楽がさまざまなコンサートで演奏されていて、我々が楽しめるのは、メンデルスゾーンのおかげとも言えるわけです。
メンデルスゾーン:フィンガルの洞窟
https://www.youtube.com/watch?v=Ed1pmhHXFwY